観光と基地は両立せず モルディブ政権交代は沖縄に通じる

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 沖縄県知事選へのメッセージなのかも知れない。“インド洋の真珠のネックレス”とも呼ばれ、世界でも指折りのリゾート地で知られる「モルディブ」。人口40万人の小さな国を訪れる観光客は年間約120万人で、日本からも3万8000人が訪れる。23日にモルディブ大統領選が行われたのだが、争点となったのは外国の軍事基地の受け入れだった。

 大統領選は野党統一のイブラヒム・ソリ候補(54)が、親中派で現職のアブドラ・ヤミーン候補(59)に勝ち、政権交代となった。ヤミーンは大統領在任中、中国の「一帯一路」を生かして大規模な国土開発を進めてきたが、世論では常に、中国の軍事拠点化への警戒感が付きまとっていたという。

「インドに対抗する中国にとって、モルディブは絶好の軍事拠点。これまでモルディブは、中国の投資によって橋や港湾などインフラ整備がされてきましたが、いずれ、中国の軍港や基地が建設されると警戒は根強かった。2015年にヤミーン大統領が外国人の土地所有を認める憲法改正を断行した時、中国に基地用の土地を売るためではないかと反発が起きています。このまま親中派政権が継続すれば早晩、中国の軍事基地が建つ。そんな危機感が政権交代につながったのでしょう」(大手旅行社関係者)

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