日本には苦い教訓…統計不正は安倍首相の“経済クーデター”
アベノミクスの統計不正について、安倍政権は厚労省の政策統括官を更迭するなど官僚に責任を押し付けているが、政治の問題として深刻にとらえないと国家の破滅に向かう。
過去の日本に苦い教訓があるのだ。戦後、米国占領下の日本で、当時の吉田茂首相がマッカーサー元帥に、「日本は政府軍部が統計を偽装して戦争を始めた結果負けた」と伝えていた。衆院事務局に33年間勤めた元参院議員の平野貞夫氏は、この話を直接、吉田茂や吉田の側近などから聞いたという。
「吉田茂は『健全な統計を日本が持っていたら戦争をしなかっただろう』とも言っていました。それで戦後、内閣に統計委員会をつくり、国家統計機構を設立、それが復興の基盤となったのです。統計は適切にも作れるし、誤って作ることもできる。悪人が統計を悪用すれば国を滅ぼす。それが歴史です」
今回の不正には、確かに政治の意図が見える。2015年9月に安倍首相が「GDP600兆円」を掲げた後、16年3月、高市総務相(当時)が経済財政諮問会議に「政府統計の精度維持・向上の仕組み」なる資料を提示。「600兆円経済」をうたった同6月の「骨太の方針」に、五輪やTPPと並んで「経済統計の改善」が盛り込まれた。そして、同12月に山本規制改革担当相(当時)が諮問会議に臨時出席し、「政治主導で統計改革を進めることが重要」と書かれた資料を提出したのだ。統計調査に政治が介入したのは明らかだ。


















