権藤博監督がブルペンで構えて「さあ、こい!」 横浜移籍1年目の私を奮い立たせた“無言のメッセージ”
最多勝左腕・阿波野秀幸氏による「細腕奮闘記」(第55回=2022年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで、多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。当事者として直接接してきたからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係が、ありありと浮かび上がる。
今回は本紙日刊ゲンダイで連載コラムを執筆する元横浜監督の権藤博氏について語られた最多勝左腕・阿波野秀幸氏による「細腕奮闘記」(第55回=2022年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
◇ ◇ ◇
「最初は敗戦処理からだからな」
巨人から横浜にトレードで移籍して迎えた1998年の沖縄・宜野湾キャンプ序盤。監督の権藤博さんは私にこう言った。
横浜は前年2位。監督が大矢明彦さんから権藤さんに代わって、今年こそ優勝するというムードだった。
権藤さんは私が近鉄時代にリーグ優勝したときの投手コーチ。いわば恩師だ。トレードも権藤さんと巨人の山室代表補佐との関係があって実現したと思う。


















