高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

参院選「消費税」の争点は増税時期の問題だけではない

公開日: 更新日:

 消費税の10%への増税が選挙戦のひとつの争点で、与党は賛成、野党は反対と一見分かりやすい対抗軸のようだが、実はなかなかややこしい。

 共産党や「れいわ」は消費税そのものに反対という立場だ。これはこれでひとつの議論だとは思う。しかし私の意見では、個人所得税や法人税など直接税を中心とする税体系は重厚長大型の製造業の大企業が経済成長の推進力となった産業社会にふさわしいもので、ポスト産業社会とか情報サービス社会とか言われる段階となると目覚ましいことは中堅・中小企業、ベンチャー企業、さらには自営業などで起こることが多く、事業所単位で大きく網をかけるように徴税することが難しくなる。そのため総じて先進国では間接税の比重を大きくし、産業構造・就業構造と税体系のミスマッチを防ぐのである。

 さて立憲や国民はというと、アベノミクスは失敗で景気が悪くなり、家計も圧迫されているこの時期に消費税を上げるべきではないという反対の仕方である。野党からそう言われると、自民党としてはアベノミクスは成功したと言い張っている以上、いまさら消費増税を再々先送りすることはできず、増税賛成と言わざるを得なくなる。ここは大いに意見を交わしてもらいたいところだが、実はこれは、この10月というタイミングで増税するのが適切かどうかという論争で、結局、アベノミクスの総括とそれに基づく景気判断というところに帰着する。

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