ヤンキースが直面する大きな岐路…「普通の球団」へと変貌するか、「悪の帝国」に戻るのか
1973年にヤンキースを買収したジョージ・スタインブレナーは、FA選手の獲得をはじめとして、資金力を活用した球団の成績の向上に積極的だった。
「ジョージ監督」と揶揄されるほど球場に頻繁に通ったジョージ・スタインブレナーの姿に、一族から買収した海運会社を再建した企業家時代の様子を重ねることは難しくない。
一方、ジョージから経営を引き継ぎ、現在はヤンキースを保有するヤンキー・グローバル・エンタープライズ(YGE)の会長であるハル・スタインブレナーが置かれた状況は、父とは異なる。
ジョージにとって、ヤンキースは自分の意のままになる存在であり、いざとなれば売却しても構わないものだった。
これに対しハルにとってみれば、球団の安定した経営と事業の継続性の確保こそが最も重要である。
スタインブレナー家が米国プロサッカーMLSのニューヨーク・シティーFCやイタリア・セリエAのACミランの少数株主となっているのは、YGEの経営の多角化の一環にほかならないものの、あくまで本業はヤンキースの経営であることに変わりない。


















