安倍・麻生vs菅・二階…改造人事で繰り広げられた暗闘
11日の内閣改造・自民党役員人事。安倍首相は早々に「安定と挑戦の布陣」とキャッチフレーズを付け、麻生副総理兼財務相、菅官房長官、二階幹事長の骨格3人の留任が「安定」の象徴だと解説されているが、実態は違う。裏では安倍首相・麻生氏vs菅氏・二階氏の暗闘が繰り広げられていた。
■幹事長続投でシナリオ狂う
今度の人事の肝は「幹事長」で、安倍首相は二階氏を外すつもりだった。しかし、改憲を睨んだ公明党とのパイプ維持などで、結局、二階氏を続投させざるを得なくなったという。
「つまり人事は最初からシナリオが狂ったということです。さらに、菅氏の子飼いの若手が二階派に入会するなど、菅氏と二階氏が急接近している。安倍首相は強い警戒感を抱いています」(安倍首相周辺)
菅氏と二階氏の接近は「ポスト安倍」を見据えたものだ。二階派は所属議員が46人いるものの後継者が不在。菅氏は無派閥ながら“実質菅派”という議員が50人ほどいる。「令和おじさん」で人気上昇の菅氏と「ポスト安倍」で組めば、100人の一大勢力になる。