宮田律
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宮田律現代イスラム研究センター理事長

1955年、山梨県甲府市生まれ。83年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。専門は現代イスラム政治、イラン政治史。「イラン~世界の火薬庫」(光文社新書)、「物語 イランの歴史」(中公新書)、「イラン革命防衛隊」(武田ランダムハウスジャパン)などの著書がある。近著に「黒い同盟 米国、サウジアラビア、イスラエル: 「反イラン枢軸」の暗部」(平凡社新書)。

9.11から18年…タリバンと"和平交渉"を始めた米国の狙い

公開日: 更新日:

 2001年9月11日の米国同時多発テロから18年が経ったが、米国の対テロ戦争によって世界はいっそうテロと向き合う世界になった。米国の戦争は暴力的文化を中東イスラム世界に定着させ、軍事介入を行った米国など欧米諸国に対する反発が強まり、米国の戦争に協力した国の首都であるパリ、ロンドン、マドリード、ブリュッセルなどで大規模テロが発生した。

 同時多発テロが発生すると、ブッシュ大統領はテロの容疑者であるオサマ・ビンラディンやアルカイダの指導者たちを国際的な警察力で逮捕、起訴して裁判にかけるのではなく、軍事力でひたすら「撲滅」することを考えた。タリバンの最高指導者ムハンマド・オマルの故地に近いアフガニスタン南部の都市カンダハルでは、宗教指導者や部族の指導者たち700人が集まるジルガ(会議)が開かれ、オサマ・ビンラディンのアフガニスタンからの自発的退去と米軍の攻撃の抑制を求めたが、米国はこの民意を無視して、911とは関係のないタリバン政権を武力で打倒し、アフガニスタンの主要都市などに激しい空爆を加えて反米、反外国感情を根強く定着させてしまった。

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