河井法相も辞任…窮地の“親分”菅氏に安倍首相ニンマリ
安倍内閣の閣僚の辞任ドミノが加速だ。菅原一秀経産相に続き、今度は河井克行法相が10月31日辞任した。同日発売の週刊文春が、河井氏の妻の河井案里参院議員の公選法違反疑惑を報道。妻の選挙事務所を仕切っていたのが河井氏だったというから、さすがに逃げ切れないと覚悟のスピード辞任だ。この辞任ドミノに本来なら窮地に追い込まれるはずの安倍首相はニンマリ。菅官房長官は崖っぷちに追い詰められているという。
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河井氏の妻をめぐる疑惑は、今年7月の参院選(広島選挙区)で陣営がウグイス嬢13人に法定上限を超す日当を支払った疑いがあるというもの。上限1万5000円のところ3万円を支払い、領収書を選挙前と選挙期間中の2枚(各1万5000円)に分割したという。事実なら公選法違反の運動員買収に当たる可能性がある。
永田町では29日ごろからこの話題で持ちきりで、「また菅長官案件だ」(自民党ベテラン議員)と呆れ声しきりだった。というのも、“香典”で辞職した菅原氏同様、河井氏も菅氏に近く、菅氏の後押しで初入閣したとされているからだ。菅氏は無派閥ながら衆参50人ほどの系列議員がいる。複数の菅グループがあり、河井氏は「向日葵会」の仕切り役だ。問題となっている河井氏の妻の選挙では、菅氏は何度も広島入りして応援演説に立ち、全面支援した。