保阪正康
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保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

御前会議 軍事指導者たちは昭和天皇に二枚舌を使った

公開日: 更新日:
日露戦争の際の日本の榴弾砲(1904年9月)/(C)World History Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 昭和天皇は9月6日の御前会議で戦争を前面に出す政策に公然と反対した。この時に明治天皇の日露戦争時の御製を2度も口にしたのは異様なことだった。普通、天皇はこの会議で口を開くことはまったくなかったからだ。天皇は戦争には反対していたのである。

 ここで太平洋戦争に至るプロセスで…

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