政府要人も次々コロナ感染 服役囚5万4000人釈放の異常事態
イラン編
WHOのテドロス事務局長は2日、新型コロナウイルスの感染が広がっている韓国、イタリア、イラン、日本についての懸念を述べた。
4カ国の中でイランの感染は特に深刻だ。感染者は2500人に達し、77人が死亡。致死率は中国より高く世界最悪だ。国会議員290人のうち23人の感染が確認された。
最も衝撃的だったのが、最高指導者ハメネイ師の諮問機関議長を務めるミルモハマディ氏の感染死だ。ハメネイ師の最側近として常にそばにいた人物の死にイラン国内は騒然となったが、幸いハメネイ師は感染しておらず、元気な姿を見せている。
さらには「シスターメアリー」の愛称で知られる女性副大統領のエブテカール氏の感染も判明。彼女は感染が分かった前日にロウハニ大統領のすぐそばに座っていた。
事態を重く見たイラン政府は世界をあっと言わせる決断を下した。なんと「刑務所に服役中の囚人5万4000人を一斉に釈放する」と発表したのだ。狭い刑務所で蔓延させないためだ。刑期が5年以上の重犯罪者は含まれないが、コロナ特例恩赦といえるだろう。