コロナ専門家会議の議事録 政府はハナから作成する気ナシ
政府が新型コロナウイルス対策を検討してきた政府専門家会議の議事録を作成していないことが共同通信の情報公開請求で分かり、野党議員や国民の間で批判の声が広がっている。
政府は3月、新型コロナ問題を「歴史的緊急事態」に指定し、公文書管理の徹底を決定。安倍首相は「適切に、検証可能なように文書を作成、保存していると認識している」と強調していたが、大ウソだったわけだ。
現場の医師などから要望があったPCR検査(遺伝子検査)の数をなぜ絞ったのか、ズルズルとクラスター(集団感染)対策に固執した理由は何だったのか、新型コロナ感染に関する相談・受診について、厚労省が目安としていた「37・5度以上の発熱が4日以上続いた場合」について専門会議で異論は出なかったのか――。新型コロナをめぐり、今も国民に残るこうした数々の疑問について、詳細な議事録を作成していなければ検証しようがないだろう。立憲民主党の蓮舫副代表が「国民の財産の公文書をばかにしている。いろいろな部分で検証ができなくなった。あり得ません」というのも当然だ。
もっとも、政府は最初から詳細な議事録を作成するつもりはなかったようだ。