著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

“無政府主義者”の宮下太吉 明治42年11月、爆弾の製造に成功した

公開日: 更新日:
明治後期、震災前の横浜馬車道(C)イマジンネット画廊所蔵/共同通信イメージズ

 明治40年代の日本は、日露戦争による戦争疲れのような状況でもあった。青年層には賭博への関心を深めたり、遊興にうつつを抜かす者も増えた。さらに退嬰的な風潮に身を任せ、挙げ句の果てに自決への道を歩む者も少なからず存在した。

 前回述べたように、こうした社会の空気に、政府や軍部… 

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