(2)大量処方で42歳の息子が死亡退院…医師にすがるしかない家族の悲痛

公開日: 更新日:

 家族は医師にすがるしかなく入院すれば良くなると信じていた。しかし、息子は大量の薬の影響で死んだ。

 関東在住の女性は、都内の印刷会社で働き息子を育てた。息子は22歳の時、他科の医師に妄想を指摘され県立精神科病院に入院。優しく穏やかな性格から入院中に複数の友人ができ、退院後も皆で遊びに行き楽しげにしていた。何でも自分でする子で体調が悪くなると自ら入院した。

 10年前、42歳だった息子は妄想で暴れ6月、別の精神科病院に医療保護(強制)入院となり隔離室に入れられた。面会に行くと、ろれつが回らず、立ってズボンがはけない、おもらしが多い、メモを書こうとするが忘れてしまう。これまでの息子と違い別人のようだった。

 10月の面会で、医師は「病気が長引き、高次脳機能障害が出ている。人間らしさ、我慢する力が衰えている。統合失調症も重い。入院して過ごすのも選択のひとつ」と笑って告げた。何で測った結果なのかと不審に思いつつも、それほど重症なのかとショックを受けた。

 11月下旬、息子は1日に20回も家に電話してきて「退院したい」と言った。面会のたびに悪くなるのはどういうことか、薬が多いのか、と気になっていたが、素人が医師に物申すのは失礼だと思っていた。看護師を呼び止め「都内の先生に薬を見てもらったけど、その先生なら最少限の薬で治療してもらえる。転院したい」と申し入れた。月末に面会に行くと、息子はバッグに荷物を詰め、「一緒に帰る!」と騒ぎ、スタッフに取り押さえられた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2026夏の甲子園「優勝校はココだ!」 本紙と専門家が徹底予想、“対抗”含む5校を紹介

  2. 2

    横浜流星「BL作品興味なし」発言に滲むプロ意識 「べらぼう」後初の民放連ドラ主演で注目

  3. 3

    “DAIGOの妻”となった北川景子が「家売るオンナ」で本格復帰

  4. 4

    広島新井監督はクビ濃厚…火中の栗を拾う次期監督「本命」「対抗」「大穴」4人の名前

  5. 5

    やはり浮上した高市首相「9月退陣」シナリオ…支持率急落も反転攻勢のネタなく、不安材料ばかり目白押し

  1. 6

    小園はセーフ? 広島「矢野だけ抹消」にファン激怒! “ゾンビたばこ”騒動で不可解な線引き

  2. 7

    『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』旧ソ連や黒人解放がインスピレーションを与えた時代

  3. 8

    佐々木朗希は今季先発見納めへ…スネル&グラスノー復帰でリリーフ転向が濃厚か

  4. 9

    永田町がザワつく自民党役員人事…裏金議員“筆頭格”の萩生田光一氏「幹事長昇格説」浮上の仰天

  5. 10

    橋本愛の“熊本お見舞いメッセージ”まで批判する声に違和感…思い出される杉良太郎「偽善でもいい」の信念