著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

量だけの問題ではない…夜10時の焼肉はなぜ翌朝まで残るのか

公開日: 更新日:

 仕事帰りの「ちょっと一杯」のつもりが、気づけば焼き肉屋でカルビにビール……。あの満足感は格別といわれます。しかし、翌朝の胃のもたれ、なんとなく続く重だるさ。考えてみると、不思議な話です。同じ焼き肉でも、お昼に食べたときにはここまでは引きずらないという方も多いのではないでしょうか。

「夜だから」「食べすぎたから」と片付けてしまいがちですが、量だけの問題なら、昼食でも食べすぎれば同じことが起こるはずです。

 その違いを生むのが「時間」です。私たちの体の中には時計があり、朝には朝のリズム、夜には夜のリズムで動いています。同じものを食べても、昼の体と夜の体では受け止め方がまるで違うのです!

 とくに夜は、消化も代謝も少しずつ仕事を終え、休息の準備を始める時間。そんなところへ脂っこい食事が入ってくると、体は閉店間際に飛び込んできた大口の注文をさばくように、余計な仕事を抱え込むことになってしまうのですね。

 実際、ヒトを対象にした研究でも、夜の脂質代謝が落ちることがはっきりと示されてきました。2020年の米国の研究では、健康な人に同じ夕食を午後6時にとってもらった日と、10時にとってもらった日を比較しました。すると、10時の夕食では血糖値が高くなり、中性脂肪のピークが遅れ、食事から入ってきた脂肪が燃やされにくくなるという結果が得られたのです。

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