保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

末期に叫んだ「永遠の平和」は鈴木貫太郎の遺言なのであろう

公開日: 更新日:
二・二六事件。山王下の料亭「幸楽」前で銃を構える反乱軍(1936=昭和11=年2月)/(C)共同通信社

「戸外への散歩は気がすすまなくなっていた。気分の良い時にはどっかりと大きなアームチェアに座って本を読んだり、手垢がつくほど使い古したトランプでソリティアを楽しんだりした。人に誘われれば色紙に『洗心』と書いてあげたりもした」

 鈴木はそのような生活で淡々と死と向かい合った。タ…

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