榊原元経団連会長の防衛費枠「5年間で43兆円」増額容認はフライング…財界も反応冷ややか

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官界通(以下=官) 国家財政の規律を求める財政審議会の会長も務めた榊原定征元経団連会長(80)が、防衛省が2月19日に開いた有識者会議で座長になって、「5年間で43兆円」という政府の防衛強化枠の増額を容認する発言をしたのには驚いた。政界の反応はどうだ?

政界通(同=政) いや、ほとんど相手にされていない。自民党の国防族議員は歓迎して増額議論を高める材料にしようとしているが、岸田文雄首相をはじめ首相官邸は「政府の方針をないがしろにする発言。許せない」と激怒した。木原稔防衛相も林芳正官房長官も、即座に「43兆円」の見直しを否定した。

 そうだろうな。榊原氏の増額容認発言は円安・ドル高の進展による輸入価格の上昇や物価高などを理由にしていたが、43兆円はすべて米国の兵器を買うわけではない。また、実際に支払うときの円相場の水準も不明だ。防衛産業の人件費も、そうは上がっていない。明らかに「フライング」と言える。

財界通(同=財) 増額を狙っている防衛省や自民党国防族の誘導に、乗せられたのではないか?

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