ピンチヒッター進次郎農相にのしかかるコメ高騰対策「2つの大難題」…農林部会長時代は改革にことごとく頓挫
追浜は小泉家の長年の大票田
実は、進次郎氏がコメ対策に専念できるのかも怪しい。進次郎氏には今、もうひとつの懸案事項があるのだ。大リストラを発表した日産自動車問題だ。
進次郎氏の地元、神奈川県は日産創業の地。神奈川政界にとって日産問題は地元経済と密接にかかわる重大事だ。加えて、進次郎氏の選挙区(衆院神奈川11区)内にある追浜工場(横須賀市)が閉鎖の候補に挙がっている。
「追浜工場は日産にとってシンボリックなマザー工場で、ここから名車がたくさん生まれた。そして、京浜急行の追浜駅や駅前商店街は追浜工場とともに発展してきた。追浜工場が閉鎖となれば、地元には大打撃です。追浜は小泉家の長年の大票田ですから、進次郎氏は頭が痛いでしょう。『地元に情報が届いていない』として、20日に国会内で日産のエスピノーサ社長から説明を受けていましたが、日産問題もコメ高騰対策も難題中の難題。パフォーマンスだけの進次郎氏に両方できるのでしょうか」(自動車業界と神奈川政界に詳しいジャーナリスト・小宮和行氏)
環境相時代の「レジ袋有料化」ぐらいしか“手柄”のない進次郎氏に期待するだけ無駄だろう。
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2000年以降、スキャンダルや失言などで引責辞任した農相は、江藤拓前農相で10人目。自民党内からは「農相は鬼門だ」の声も。進次郎氏は「呪い」から逃れられるのか。●関連記事【もっと読む】『やはり鬼門なのか?「農林水産大臣の呪い」は終わらず…2000年以降で辞任は10人目』もあわせて読みたい。