小林鷹之氏の総裁選出馬はやはり売名目的の“記念受験”…掲げる「定率減税」も財源なきバラマキ
具体的な政策としてわずかにスポットが当たったのが〈中間層・現役世代の『希望が持てる暮らし』『使えるお金を増やす』【新たな所得税制】〉として打ち出した「定率減税」。所得税額から一定割合を差し引くもので、仮に20%の定率減税を設けた場合、納税額が50万円の人は10万円、40万円の人は8万円の減税となる。高所得者層への恩恵が大きいため、小林氏は「所得制限を設ける」と補足。しかし、減税分の代替財源を示すことは一切なかった。
慶大名誉教授の金子勝氏(財政学)が言う。
「小林氏は会見で円安・物価高とアベノミクスの因果関係を聞かれ『アベノミクスの帰結ではない』と答えましたが、その時点で失格。彼の言う定率減税はアベノミクス同様、財源なきバラマキに他ならず、無責任です。また、『現役世代の所得を増やす』という発想は国民民主党とそっくり。連立を示唆しているのでしょうが、浅はかすぎます」
小林氏は知名度不足で党員票を期待できず「決選投票となっても進出は絶望的」(官邸事情通)とみられている。今回も売名目的の“記念受験”なのだろう。だから、平気で無責任な政策をブチ上げられるのだ。
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