熊本市長が「核武装は安上がり」に反論「当選した参政党議員は議事録が残る国会の場で議論すべき」

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大西一史(熊本市長)

熊本市長の大西一史氏(C)日刊ゲンダイ

 先の参院選で当選した「さや」こと塩入清香議員が選挙中に、日本の安全保障について「核武装が最も安上がり」と発言し、賛否両論が巻き起こった。これにビシッと反論したのがこの人。X(旧ツイッター)で、日本が核武装するリスクについて「研究・開発・製造・維持まで兆単位のコスト」「国際的な信頼崩壊」「被爆国の立場放棄」などと説明し、「これらをどう解決しますか?」と問いかけた。計3回の投稿は表示回数が1000万超と大きな話題となったが、改めてその真意を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 ──投稿のきっかけは何だったのでしょう。

 参院選では全体的に多様性や寛容さを軽視するような非常にとがった発言が多かったですよね。ポピュリズム的にあおるような発言も多かったように思います。選挙ですからある程度威勢のいい言葉が出てくるのは分かりますが、その中でも(塩入氏が)「核武装が最も安上がりだ」という発言をされた。唯一の被爆国である日本において、国政を担おうという方が軽々しく言うのはいかがなものか、と正直思いました。冷静に考えてみた時に、核武装というのは本当に日本でできるのか。皆さんよく考えてみてくださいと投げかけたかった。これがきっかけです。

 ──確かにいろいろなところから「核は必要」との声が上がっていますね。

 今は、隣国の中国や北朝鮮が軍事的に威圧的な行動をしていたり、ロシアによるウクライナ侵攻であったり、力による現状変更にテレビや報道で触れているため、自分たちに危機が迫っている感じがしますよね。それで「核武装しないと攻められるんじゃないか」と不安を抱くことは、私も理解できます。だけど、そんなに簡単に核武装ができるのか、冷静になって考えてみてほしいです。 

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