小泉進次郎氏のステマ問題で維新と「連立拡大」に暗雲…国民民主・玉木代表も“渡りに船”で牽制チクリ
小泉進次郎陣営のステマ問題。「ニコニコ動画」にヤラセコメントの投稿を呼びかけた一件について、陣営からは「党員票や議員票には影響しない」などと甘い声が出ている。「党員はほとんどが告示後の早いタイミングで投票済み。議員は『選挙の顔』や『自分のポスト』を念頭に投票するので影響はない」ということなのだが、野党との連携や連立の拡大では、進次郎氏に暗雲が漂ってきた。
■前原誠司氏が横ヤリ
「吉村代表以下、幹部らが自公連立政権への参加に前のめりな日本維新の会は、遠藤国対委員長が進次郎氏の後見人の菅副総裁や森山幹事長と会談を重ねている。進次郎氏が総裁に選ばれれば、首相指名選挙で自民党総裁の名前を書くことも検討している。ところが、連立入り反対派の前原前共同代表がステマ問題を理由に横ヤリを入れた。新政権発足時から閣外を含めた維新の連立入りがあり得るとみられていたが、ブレーキがかかるかもしれない」(自民党関係者)
前原氏は先月29日、京都市内で記者団の取材に応じた際、偽情報の流布が国際的な課題になっていると指摘し、進次郎陣営のステマ問題について、「かなり深刻な事態だ」と強調。「広報担当者が辞任するくらいでは済まない。小泉氏は(総裁選から)撤退した方がいい」とまで踏み込んだ。この発言が、連立入り一直線の党執行部に対する牽制だとみられているのだ。
「前原さんは現在、党の顧問にすぎず、影響力はない」(維新関係者)との見方もあるが、同じ29日、執行部内から前原氏を後押しする発言も出た。斎藤アレックス政調会長がBS番組で連立入りについて「党内議論もしなければいけない。そういう話をすっ飛ばして、いきなり合意するのは、かなり難しい」と、首相指名選挙までの合意は困難との認識を示した。
「斎藤さんは前原さんの元秘書です。大阪組以外は多くが連立入りに慎重。ステマ問題をめぐる前原発言は、連立反対派を勢いづかせている。このまま連立に突っ込んだら、党は分裂含みです」(別の維新関係者)