大阪元社長夫婦ドラム缶遺体事件 荒唐無稽な冤罪主張した死刑囚は、死刑を心底恐れていた

2009年11月、大阪府阪南市の賃貸ガレージに放置されたドラム缶から2体の腐乱死体が見つかった。府警の捜査により、遺体は04年12月から行方不明だった和泉市の元会社社長の男性(失踪時74)とその妻の女性(同73)と判明。強盗殺人などの容疑で逮捕されたのは、夫婦宅の新築工事に携わっていた堺市の建設作業員の男(逮捕時42)だった。
私は14年7月、その男、鈴木勝明と大阪拘置所で面会した。鈴木は当時、裁判員裁判で「冤罪」を主張しながら死刑判決を受け、大阪高裁に控訴中。その日はTシャツに短パンという姿でこう訴えた。
「け、警察は、ほ、本当にひどいんです……しょ、証拠がないから、べ、別件で逮捕して……取り調べでは、そ、その殺人事件のことばかり聞いてくるんですから……」
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