この国はやがて、いつか来た道 危ない極右政権に熱狂支持の恐ろしさ
存立危機事態をめぐる発言で、日中関係はかつてない緊張が高まっているが、そんな危ない首相に世論調査は熱狂支持。円安を放置し、絆創膏を貼るような支離滅裂経済政策にも大方が賛成だからビックリだ。勇ましい首相への冷静さを欠いた支持は「かつて来た道」。
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高市国会答弁で日中関係はグシャグシャだが、そんな中、驚かされるのが高市内閣の支持率だ。
読売、産経、毎日など、軒並み、信じられないくらいの高支持率をキープしているのである。
読売は支持が72%、不支持が17%、産経は同75.2%、19.6%、毎日も同65%、23%だ。
読売は高市首相の中国に対する姿勢も問うた。「評価する」が56%、「評価しない」が29%。産経は例の国会答弁について聞いた。「適切だ」が「どちらかといえば」を含めて、61%に上った。バラマキ補正による総合経済対策もおおむね、こんな感じで支持されているのだが、イヤな感じだ。
不用意な国会答弁で、隣国を怒らせた首相が7割もの支持率を誇っている。その勇ましさに国民は熱狂、拍手を送り、逆に中国への反感が強まっている。こうなると、高市が発言を撤回するわけがない。ますます、勇ましさを売りにする。もともと極右の政治家がさらに過激に右旋回する。
日中関係は落としどころがないまま、緊張関係がエスカレートし、それがさらなる軍拡へとつながっていく。
どういう神経なのか、小泉防衛相はこの緊張関係のさなかの23日、台湾に最も近い島、沖縄県与那国島を訪問、「抑止力、対処力を向上させる取り組みが必要だ」などと言い、ミサイル配備をにおわせた。


















