著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「占領下の日本社会」(52)東京裁判も踏み込まなかった「自主裁判」が内包していたある種の「怖さ」

公開日: 更新日:
紀元2600年を記念して建てられた「八紘一宇の塔」。戦後は「平和の塔」と名付けられ「八紘一宇」の文字は昭和55年に復元された(1985=昭和60=年4月、宮崎市平和台)/(C)共同通信社

 もし「世界2分割」の支配構造の全貌が国民の間に知られていたら、どのような反応が起きたであろうか。いや「戦犯自主裁判」では、こうした構想の主体であった参謀本部作戦部の幕僚たちは裁かれたであろうか。

 見方は分かれるところだが、この勅令案(自主裁判の根拠となる案)をもとに法廷… 

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