直腸がんの人工肛門…一時的が永久化するのは16%という笑えない現実
大腸がんで闘病されている松本人志さん(63)の動向がSNSに投稿され、話題となっています。それによると、腫瘍の切除で一時的に設けた人工肛門(ストーマ)を外す手術を受けるそうです。そこで今回は、ストーマの設置や取り外す手術について掘り下げましょう。
結腸と直腸からなる大腸のうち、がんの切除でストーマの対象となりうるのは直腸に発生するケースです。直腸がんの切除では、がんとともに周りの正常な部分を含めて切除します。そのためがんが肛門に近いと、一時的もしくは永久的に人工肛門をつくらざるを得ません。一時的な場合は、縫合部を便から守り、縫合不全が生じたときの重症化を防ぐためです。
日本の多施設研究で肛門から2センチ以内という極めて肛門に近い吻合についてストーマの造設率を調べると、約71%に上りました。一時的なストーマは肛門を温存するためで、大体3~6カ月で外すのが一般的です。
では、ストーマを外して自分の肛門による排便に戻ったら、手術前と同じような状態に戻るかというと、必ずしもそうではありません。直腸には便をためる「タンク機能」がありますが、手術で直腸の一部もしくは大部分を失っているため、自分の肛門に戻してもその「タンク機能」が損なわれていることが少なくないのです。これは、肛門を温存する手術の名前をとって低位前方切除後症候群(LARS)と呼ばれます。


















