山上公判で刑事裁判の限界を痛感 政治の罪は民意が裁くしかない【青木理 特別寄稿】

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 折しも被告の公判の最中、教団の内部文書も流出した。「TM特別報告」と題する文書群をひもとけば、自民党と教団の密着ぶりがあらためて浮かぶ。元首相が教団トップと面談し、選挙支援を要請した記述。教団の求めに応じ、被告が犯行動機にあげた教団集会に元首相がビデオメッセージを寄せた経緯。さらには事件当日、元首相が応援演説した候補が同じ日の午前、教団の「応援集会」を受けた事実……。

 繰り返すが、だからといって殺人が容認されるはずはなく、無期懲役が適切か否かはともかく、被告は法に則って裁きを受ける。教団もまた、事件を機にようやく批判が高まり、これも十分か否かはともかく、宗教法人法に則って裁きを受けつつある。だが、教団と蜜月を契って事件の根本原因を作った政治の罪は裁かれない。誰もが頬被りを決め込み、新政権下で復権を遂げている。こんな不公正が許されるか。法で裁けないなら、いかに身勝手な解散総選挙であっても、投票を通じて民意が裁くしかない。

(青木理/ジャーナリスト)

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