「スパイ防止法」や「改憲」を急ぐ前に 高市総理にいま読ませたい「詩」
高市首相の「悲願」は、食料品消費税ゼロなどではなく、安倍元首相ができなかった憲法改正にあることは間違いない。
「スパイ」と「改憲」はセットである。かつてニクソン大統領が、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポスト両紙がスクープした国防総省極秘報告書の掲載を差し止めるために使ったのがスパイ防止法だった。
最高裁は6対3でニクソンの主張を退けたが、政府の出先機関と堕したこの国の司法では、そんな“良識”は期待できまい。今でも政府側の番犬と揶揄されるマスコミは、広報機関としての役割しか果たさなくなる。
平和憲法は襤褸(らんる)のごとく打ち捨てられ、言論・表現の自由は狭められ、個人のプライバシーはないがしろにされる。「戦争のできる国」へと邁進する先にあるのは「徴兵制」か。
私が週刊現代編集長時代の1997年11月15日号で、雑誌としては初めての1万人アンケートを実施し、「憲法改正は是か非か」という特集を組んだことがあった。だが、私の予想とは違って、結果は反対が賛成をやや上回る程度であった。
寺山修司ではないが、もはや私にとっても「身捨つるほどの祖国」はなくなった。
(文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)




















