一振りで主導権 広島・松山 「アンパンマン」の面目躍如

公開日: 更新日:

「感触はよくなかったけど、いいところに落ちてくれました」

 ヨーイドンの初回2死満塁から、左翼線に先制の2点適時打。広島はこの男のひと振りで試合の主導権を握り、阪神に連勝。首位をガッチリとキープして貯金を「6」とした。

 鹿児島出身。鹿屋中央高、九州国際大を経て07年の大学・社会人ドラフト4巡目で広島入り。頬がプックリと膨らんだその風貌から、付いたアダ名は「アンパンマン」。
 窮地を救う正義の味方のヒーローにふさわしい活躍をしたのは11年6月の対西武戦。涌井(現ロッテ)から決勝打となるプロ初本塁打を放ってチームの連敗を「10」で止めた。

■小バックとバット2本で米アリゾナへ

 翌12年はオープン戦首位打者で開幕を一軍で迎えたものの、その後パッタリ。昨年、自己最高の2割8分2厘、10本塁打、52打点をマークして一軍に定着した。左の長距離砲で左腕を苦にするのが課題とはいえ、久々に「アンパンマン」らしい仕事ぶりだった。

 09年の正月、他の選手たちと自主トレで米アリゾナへ。その際、飛行機の予約なしで、鹿児島から成田に向かおうとした。結局、飛行機に乗れず、陸路で2日かけて成田に。他の選手がスーツケースをいくつも転がす中、小さなカバンひとつにバット2本という軽装で現れた。「天然というか、性格は素朴そのもの。だれからも好かれている」とは担当記者。

 年俸は2200万円。妻と2人の男の子がいる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    侍Jと大谷翔平がWBCで直面するMLBからの嫌がらせ…過去何度も味わった手段選ばぬヤリ口に要警戒

  5. 10

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲