これが世に言う「キューバしのぎ」

公開日: 更新日:

 矛盾するのは、これだけ選手を揃えても日本一にはなかなかなれないという点。

■外貨獲得の先兵

 自前の選手をコツコツ育て強いチームに仕上げて優勝争いをするチームがいいか? 盛りの過ぎた選手を倉庫に放り込んでとっかえひっかえ使い回して優勝するチームがいいか? わたくしは断然前者が面白い。誰が監督をやろうが満タンの倉庫を使い回せば勝てる。ただし野球の神様は日本一にはさせてくれない。

 このジレンマに死ぬまで札びらであらがうのがご高齢の最高幹部なのだ。戦力がずぬけているからといって「切磋琢磨(せっさたくま)して競争に勝って這い上がってきた選手を使う」などと利いたふうなことを吹く監督よ、そりゃ倉庫に入りきれないほど在庫があるから言えることだろう。
 セペダいわく、
「日本球界でプレーするのは夢だった」

 リップサービスだぞ。キューバが勲章まで授与した名選手だ。「敵対するメジャーリーグで使い捨てられるのは勘弁ならん。しかし……外貨は欲しい。ここはひとまず先兵として東洋の島国に貸そう」が本音ではないか? 特価でセペダを貸し出せば、巨人が食いつき、さらにキューバ選手へ各球団の入れ食いが続く。本当に将来ある選手はメジャーリーグが買い叩いてかっさらう。これが世に言う「キューバしのぎ」の構図と見た。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    巨人が楽天・辰己涼介の国内FA争奪戦に参戦へ…年齢、実績的にもお買い得

  3. 3

    マエケンの「DeNA入り」が急浮上! 古巣広島まさかのNO、巨人はマー君が足かせで動けず

  4. 4

    DeNA次期監督候補に谷繁元信氏が浮上…南場智子オーナーのイチオシ、本人も願ったりかなったり

  5. 5

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」

  2. 7

    メジャー今オフにも「二刀流ルール」撤廃の可能性…ドジャース&大谷翔平に他球団のやっかみ集中

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    俺と巨人ガルベスの大乱闘の一部始終…落合博満さんのヘッドロックには気を失いかけた

  5. 10

    ドジャース大谷翔平は“自信のデカさ”も世界一! 二刀流は「自分にしかできない役割」と会見で断言

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」