(3)大量の治療薬で「統合失調症」…異常行動が多発した
22歳だった娘が、自宅2階のベランダの手すりを乗り越えて飛び降りようとしていた。母親は体重80キロだった娘を手すりから引きはがし一緒に畳の上に倒れ込んだ。娘の目は焦点が定まらず「いっちゃってる」と感じた。隣人が通報して駆け付けた救急隊員4人が娘をストレッチャーに縛りつけて搬送した。娘はこの時の母とのもみ合いの映像は思い浮かぶが、飛び降りようとした理由は記憶にない。
娘は15歳で不登校と摂食障害になった。国立精神科病院に入院して1年後、医師は「母親に甘えられなかったのが原因。赤ちゃんに戻して人に甘えられるようにする」と告げ、大量の抗精神病薬の点滴を行った。
この後、薬の副作用とみられる数々の症状が発現した。喉の渇きがひどく大量の水を飲む、認知機能が低下して漢字を書いたり本を読んだりドラマを見てストーリーを理解したりすることができなくなった。足の筋力が低下して車イスとなり、自力でトイレに行けず看護師にオムツを替えてもらうのが屈辱だった。歩けるようになるまでリハビリを行い2年後に退院した。
自宅に戻り20歳ごろから、抗精神病薬によるアカシジアという副作用がひどくなった。体内で虫がはっているような感覚があり「口の中に虫が」と叫び、手を突っ込んだ。映像が走馬灯のように頭の中を駆け巡るので「あっ、あっ」とそれぞれの映像に反応し家の中を落ち着きなく歩き回った。「背中に羽が生えてきた。体が浮いちゃう」とパニックに。


















