人生に希望をともす江戸人情物語「かくれやど 旅籠屋つばき結び帖」笹目いく子著
「かくれやど 旅籠屋つばき結び帖」笹目いく子著
13歳で天涯孤独となった明彦は、笛作りで細々と生きてきた。そんな明彦が、その存在さえ知らなかった叔父の桐次郎が残した旅籠を受け継ぐことになった。桐次郎は10日ほど前、店の前で倒れ、そのまま亡くなったという。旅籠を続ける才覚もない明彦は、同じ長屋に暮らす兄貴分の陣之介の口添えで、隠れ鉄火場に都合がいい場所を探す博徒の親分に旅籠を売ることに。明彦が旅籠で荷物の整理をしていると、美しい娘が現れた。叔父の日記を読んだ明彦は、椿という名のその娘が長年叔父と暮らしていたことを知る。しかし、日記の内容とつじつまが合わない。聞くと、椿は不老不死だという。
人ならぬ娘・椿と孤独な明彦が、旅籠で一夜を過ごした人々の人生に希望をともす江戸人情物語。 (徳間書店 902円)


















