巨人新加入セペダ「いきなり4番」でチームに漂う不穏な空気

公開日: 更新日:

■「実力至上主義」はどこへ

 対照的に、試合前の選手は冷静で、「セペダ? まだ知らないっす。もしセンターを守ったらカバーする? いや、オレ、ライトなんで関係ないっす」とは長野の反応。この日は8番に打順が降格したとあって、いつもの陽気さが感じられなかった。中堅で先発した松本哲は「セペダ? まだよく分かんないですね。左翼の方までカバー? それはいつも意識してるんで、やることは変わらない」とこちらも淡々。

 チーム関係者が「確かに打撃は良さそうだけど、守備とか動けるのかな? (04年まで在籍した)晩年のペタジーニにそっくりだな」とボソリと漏らす横で、あるコーチはなぜか「セペダが楽しみ? まだ見てないし、全然楽しみじゃないよ!」とカリカリしているなど、試合前のグラウンドには妙な空気が漂っていた。

 当然だろう。注目のセペダは3点を追う三回の第2打席で一、二塁間を破る適時打を放ち、初安打初打点をマーク。3打数1安打の結果に原監督は「非常に存在感もあって結果も出たし、いいデビューをしたと思う」と話したが、打ったからいいという話ではない。原監督は「実力至上主義」の方針のもと、調子が悪いとみれば主力の阿部や坂本ですら先発から外すなど、時に非情ともいわれる起用、采配でチームをマネジメントしてきた。今回のセペダへの対応はこれまでの方針に明らかに反する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆の「メジャー契約金」は何億円?

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    「SIAM SHADE」DAITAがメンバー4人を提訴報道…人気バンドを巡る金銭問題と、「GLAY」は別格のワケ

  2. 7

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  5. 10

    《あの方のこと?》ラルクhydeの「太っていくロックアーティストになりたくない」発言が物議