不正、トミー・ジョン…メジャー投手のひじ蝕む滑る公認球

公開日: 更新日:

「投手、特に若い投手がひじを痛めて戦列を離れるケースが多過ぎる。早いうちに手を打たないとMLBの魅力を失いかねない」――。
 15日(日本時間16日)に行われたMLBのオーナー会議で、バド・セリグ・コミッショナーが危機感を口にしたという。

 今季はひじ痛を訴えて故障者リスト(DL)入りする投手が後を絶たない。今月だけでも昨季のナ・リーグ新人王ホセ・フェルナンデス(マーリンズ)、ダルの同僚で将来を嘱望されたマーティン・ペレス(レンジャーズ)らがトミー・ジョン手術(腱の再建手術)を受けた。

 米球界ではアマチュアも含めて投手の肩、ひじの負担を軽減するため、球数を制限するのは常識だ。過保護なほど徹底した管理が行われながら、米国の投手に、ひじの故障が絶えないのは作りが雑で滑りやすいメジャーの公認球も原因の一つといわれている。日本人投手はもちろん、手が大きく指が長い米国の投手ですら操るのに苦労し、相変わらずマツヤニなどの滑り止めを塗る不正投球が横行しているほどだ。 セリグ・コミッショナーは故障防止と不正撲滅につながると判断したのだろう。MLBのメディカルスタッフに公認球と故障の因果関係の調査を指示したという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘