「中日には一貫性」 “流しのブルペン捕手”が見たドラフト会議

公開日: 更新日:

 ドラフトの成功の可否は、指名選手を見てそこに「ストーリー」があるかどうかが大事です。

 即戦力が必要なのか、将来性を見越した指名なのか。こういう戦略を持って指名したと、きちんと説明がつくかどうか。「バランスよく取れた」という監督やフロントの話をよく聞きます。聞こえはいいですが、あぶはち取らずになるケースもあります。私は戦略に一貫性があるかどうかを評価の基準にしています。

 その点、中日の指名は、派手さはないがズラリと即戦力の選手を並べた。育成を除けば高校生の指名はゼロ。9人全てが大学、社会人だ。選手の高齢化が進み、若手の台頭にも時間がかかっている。切迫したチーム事情があるにせよ、明確な方向性を感じました。

 1位の野村亮介(三菱日立横浜)は私が実際にボールを受け、ほれ込んだ投手。内外角、私が構えたところに90%の確率で投げ込んでくる制球力の高さ。しかも、低めにスーッと伸びてくる。緩急で打者のタイミングを外せる上、年間通してコンスタントに力を発揮できる精神力も魅力です。21歳で伸びしろもある。将来はエース吉見に匹敵する主力投手になれるとみています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」