「中日には一貫性」 “流しのブルペン捕手”が見たドラフト会議

公開日: 更新日:

 ドラフトの成功の可否は、指名選手を見てそこに「ストーリー」があるかどうかが大事です。

 即戦力が必要なのか、将来性を見越した指名なのか。こういう戦略を持って指名したと、きちんと説明がつくかどうか。「バランスよく取れた」という監督やフロントの話をよく聞きます。聞こえはいいですが、あぶはち取らずになるケースもあります。私は戦略に一貫性があるかどうかを評価の基準にしています。

 その点、中日の指名は、派手さはないがズラリと即戦力の選手を並べた。育成を除けば高校生の指名はゼロ。9人全てが大学、社会人だ。選手の高齢化が進み、若手の台頭にも時間がかかっている。切迫したチーム事情があるにせよ、明確な方向性を感じました。

 1位の野村亮介(三菱日立横浜)は私が実際にボールを受け、ほれ込んだ投手。内外角、私が構えたところに90%の確率で投げ込んでくる制球力の高さ。しかも、低めにスーッと伸びてくる。緩急で打者のタイミングを外せる上、年間通してコンスタントに力を発揮できる精神力も魅力です。21歳で伸びしろもある。将来はエース吉見に匹敵する主力投手になれるとみています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾