カメラ窃盗疑惑もう一つの疑問 冨田を見捨てた水連の“思惑”

公開日: 更新日:

 仁川警察の取り調べに犯行を認めたのも、「『罪を認めれば大事にはならない。すぐに日本に帰れる』と言われた。次の日に帰国するので(競泳選手団の)みんなと一緒に飛行機に乗って帰れると思ったため」と振り返り、「でも次の日に飛行機に乗れず、話が違うと思った」といかにも不満そうな顔を浮かべた。

 いずれにしろ、突然の出来事に動揺があったことを差し引いても、25歳の大人の対応としてはどれもこれも幼稚で無思慮な印象が先に立った。

■弁護士の口からは「陰謀説」まで

 國田弁護士に「なぜ、(冨田を)弁護してやらなかったのか」と痛烈批判された日本オリンピック委員会(JOC)と日本水泳連盟(水連)の対応も理解に苦しむ。

 水連の泉専務理事は「我々もJOCも大使館員の方も一生懸命フォローした」と言い訳したが、鈴木大地会長の「やっていないという話は聞いていたものの、本人も混乱していたし、防犯カメラの映像もあった。取り調べで認めていて、証拠もあり、どうにも対応できなかった」との釈明を聞く限り、手をこまねいているだけだったことがよく分かる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性