著者のコラム一覧
森高夕次漫画家・漫画原作者

1963年、長野県生まれ。コージィ城倉のペンネームで89年「男と女のおかしなストーリー」でデビュー。原作を務める「グラゼニ」(「モーニング」連載中)は「お金」をテーマにした異色の野球漫画としてベストセラーに。

巨人・原監督の厳しさの基本は「あの野球漫画」にあると見る

公開日: 更新日:

 巨人のリーグ優勝は本当に不思議なことだと思う。8月まではギリギリの戦いをしていたし、MVP級の活躍をした選手もいない。采配の妙で勝った感じもあまりない。

 印象的なのは、原監督の異常なまでの厳しい選手起用だ。主将の阿部慎之助がダメなら4番から外した。優勝するまで打順を100通り以上も組み替え、先発投手も調子が悪いと早い回でスパッと降ろす。選手のプライドを傷つけることもいとわなかった。

 原監督の厳しさの源はどこにあるのか。去る5日に原監督のドキュメント番組を見ていて、父・貢氏から厳しい指導を受けたことが幾重にも刷り込まれているのだろうと改めて感じた一方、もしかしたら原監督は、人気漫画「巨人の星」の影響を多分に受けているんじゃないか?

 以前、元巨人投手の西本聖氏を取材したとき、「何で足を高々と、真一文字に上げて投げるんですか?」と聞いたら、「そりゃ『巨人の星』(の影響)ですよ」と言っていた。主人公の星飛雄馬を意識して高校時代から足を上げるフォームにしたという。

「巨人の星」は昭和40年代の作品で大変な人気を博した野球漫画の金字塔。西本聖氏に限らず、江川卓、中畑清、そして原辰徳といった昭和30年前後生まれの選手は少年時代にリアルタイムで「巨人の星」に触れたはず。昭和38年生まれで51歳の槙原寛己も「プロ野球に導いてくれた作品」と言うくらいだ。「巨人の星世代」のド真ん中にいる原監督はなおさらそうだろう。

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