球威戻らぬ投手も…右肘故障のダルに浮上する「執刀医問題」

公開日: 更新日:

 ルイスの球速は手術前に比べて増した(昨季は平均142キロ)とはいえ、球威が戻らないケースもある。

 最速100マイル(約161キロ)を誇った守護神フェリーズは12年8月にメスを入れて、昨年本格復帰を果たしながら、直球の最速は149キロ止まり。昨季途中から技巧派に転身して13セーブをマークしたものの、一時はマイナー落ちも経験した。

 期待された若手のマイナー投手2人は復帰こそ果たしながら、その後は球団を追われ、マイナーチームを転々としている。

 今やトミー・ジョン手術の成功率は限りなく100%に近いといわれ、マイスター医師に過失があったわけではないだろうが、外科手術は執刀医の腕の良しあしで術後の状態に差が出ることもある。

 さらに術後のリハビリが肝心で、肩や肘だけでなく、下半身や体幹の強化を怠れば、元のもくあみ。球威が回復しないどころか、再発するケースは珍しくないのだ。マイスター医師の患者たちはリハビリに失敗した可能性もあるとはいえ、同僚の術後を目の当たりにした以上、ダルが尻込みしても不思議ではない。

 ちなみに米国でトミー・ジョン手術の成功例が多いとされるのは、これまで100人以上を執刀し、レッドソックス・田沢、レンジャーズ・藤川の担当医だったジェームズ・アンドリューズ医師だという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 2
    悠仁さまは昆虫学を究めたいと望むも…「自然誌を学ぶ大学」が玉川大学ではなく東大が濃厚なワケ

    悠仁さまは昆虫学を究めたいと望むも…「自然誌を学ぶ大学」が玉川大学ではなく東大が濃厚なワケ

  3. 3
    『ザ・ノンフィクション』話題の婚活回で“パロディー”にもなった50代男性の現在

    『ザ・ノンフィクション』話題の婚活回で“パロディー”にもなった50代男性の現在

  4. 4
    7カ月遅れで完成…岡田准一&宮崎あおい“5億円豪邸”の評判

    7カ月遅れで完成…岡田准一&宮崎あおい“5億円豪邸”の評判

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  2. 7
    「らんまん」語りで8年ぶり地上波連ドラ出演も…宮崎あおい“不倫・略奪”に今も女性の拒否反応

    「らんまん」語りで8年ぶり地上波連ドラ出演も…宮崎あおい“不倫・略奪”に今も女性の拒否反応

  3. 8
    小室圭さん“年収倍増”報道で《お前らが努力しなかった10年で年収3800万円になった》投稿が話題

    小室圭さん“年収倍増”報道で《お前らが努力しなかった10年で年収3800万円になった》投稿が話題

  4. 9
    STARTO本格始動で際立つ日テレのシタタカさ…TV各局×旧ジャニーズ“蜜月濃度”には微妙な変化

    STARTO本格始動で際立つ日テレのシタタカさ…TV各局×旧ジャニーズ“蜜月濃度”には微妙な変化

  5. 10
    小池都知事は次の選挙で「カイロ大卒」と記すのか 学歴詐称疑惑再燃で「選挙公報」に注目集まる理由

    小池都知事は次の選挙で「カイロ大卒」と記すのか 学歴詐称疑惑再燃で「選挙公報」に注目集まる理由