著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

日本ハム開幕セレモニーでぶっ飛んだ 札幌ドームで“チャルメラ演奏”はないだろうよ

公開日: 更新日:

 中高とブラスバンド部で何度も「君が代」を演奏した経験から。「千代に八千代にさざれ~石の~」と重層的に金管楽器が積み上がり、小刻みな小太鼓がフェードインするあたりは、なかなか考えられた編曲だと思った。「君が代」演奏は難しい。日本固有の雅楽、越天楽の曲想に源がある。短音階だが厳かで世界中の国歌がファンファーレ系やマーチ系が多い中では珍しい。「君が代」演奏が最も似合ったのはロサンゼルス五輪柔道の山下泰裕だったという気がする。柔道が日本発祥というバックボーンもあり、達成感と荘厳さがマッチした。

 相撲の千秋楽に音楽隊が生演奏するのも、「前奏に引き続きご唱和」と促すには旋律的な違和感があるが、そうしないと唱和できないのだからしかたがない。たとえ表彰する相手がずっとモンゴル人であろうが、相撲が日本発祥というバックボーンがあるからだ。サッカーのアウェーでの「君が代」も、伴奏がブラスバンドだと「不思議なおもろい旋律」となるらしい。

 プロ野球の開幕戦、札幌ドームのセレモニーで、わたくしはぶっ飛んだ。両チームの選手が脱帽してたたずむ中、真っ白いロックンローラーのようないでたちで俳優の武田真治がアルトサックスで「君が代」を演奏した。地元北海道出身、いろいろな人間関係の中から人選されたのだろうし、表現の自由もあるし、好きにすりゃいいんだけどね。

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