札幌ドームの「ファウルボール訴訟」 メジャーではどうなる?

公開日: 更新日:

 マイナーリーグでは同様のケースでファンが起こした訴訟を裁判所が受理した。数年に及ぶ本格的な審理を行ったが、いずれも「ファウルボールによるケガのリスクは自己責任」という判断が下され、原告側の敗訴に終わっている。

■折れたバット

 興味深いのは観戦中に折れたバットが顔面に当たって大ケガをしたケースでも同様の判断が出ていることだ。

 07年にメッツファンが内野席で観戦中、打者ルイス・カスティーヨの折れたバットが顔面を直撃、鼻骨を骨折する事故があった。このファンはメッツと球場だけでなく、打者のカスティーヨ、カスティーヨにバットを貸したR・カストロ、それに割れやすいメープル製のバットをつくったローリングス社まで相手取って損害賠償訴訟を起こした。しかし裁判所は観戦中のリスクは自己責任であるとして原告の訴えを退けている。

■ホットドッグ

 カンザスシティーでは親と観戦に来ていた4歳の少年が、球団のマスコットがファンサービスでスタンドに投げ込んだホットドッグが目に当たって大けがをしたことがあった。この時の損害賠償訴訟でも裁判所は、観客席にサービス品が投げ込まれるのは普通に行われていることであるとして原告の訴えを棄却している。

(スポーツライター・友成那智)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは