まるで“武士” バットを右肩に眼光鋭くが「清宮スタイル」

公開日: 更新日:

 中学1年の秋、幸太郎は調布シニアに入団すると、打者に専念する。当時で183センチあった幸太郎を安羅岡一樹監督(52)はすぐさま4番に置いた。ところがしばらくして幸太郎は、こう直訴する。

「4番よりも、3番が打ちたい」

 安羅岡監督が理由をたずねると、「1回でも打席が多く回ってきた方がいいんです」と言った。同監督が振り返る。

「打ちたくて打ちたくてしょうがないんですよ。打つことが自分の長所だというのは認識していたし、とにかく打つことを楽しみにしていました」

 練習にはいつも特大サイズの「マイ水筒」を持参し、2リットル以上のスポーツドリンクを飲み干した。幸太郎の顔が隠れるくらいの大きい水筒。練習の合間に水分を人一倍取るため、チームメートがグラウンドに戻っても、ひとりだけ飲んでいることもあった。

「そういう意味で物事を切り替える時にモタモタしていることもあったので、親しみをこめて『山下清、早くしろ!』なんて言ったものです。風貌がちょっと似ているでしょ(笑い)。ただ、試合で打席に入るときは、ガラッと雰囲気が変わる。僕は拓大まで投手をやってたんですけど、その時にもし彼と対戦したら弱気の虫が出ちゃっただろうなと。大人から見ても、怖いくらいのオーラが出ていました」(同)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  5. 10

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ