まるで“武士” バットを右肩に眼光鋭くが「清宮スタイル」

公開日: 更新日:

■硬球を破壊するパワー

 幸太郎は今、バットを右肩に担いで打席に向かう。鋭い眼光を向け、投手を威嚇するような立ち居振る舞いは、刀を担いだ武士のようにも映る。

「中学時代から変わりませんね。本人が自分で決めて、それが幸太郎自身の『シンボルマーク』というか、これが俺なんだという意思表示をしているんだと感じていた。勝ち気の強い投手だと、『何だそのえらそうな態度は。このヤロー!』って思うかもしれませんけど、どんな相手でも、常に全力で真剣勝負がしたかったのだと思います」(同)

 13年11月、中2の秋に行われた笠間市長杯の友部シニア戦。幸太郎はバックスクリーン横に特大の本塁打を放った。そのホームランボールを見ると、バットが当たった衝撃で硬球がポコリとへこんでいた。

「ボールを壊したのは驚きましたし、その打球も凄かった。ゆっくりゆっくりと打球が空へ昇っていくような感じで、白線が引かれたように、その軌跡が見えた気がした。ゴルフの打球のように下から上へグンと伸びるのではなく、真っすぐ伸びていって、気づいたらセカンドを越えてバックスクリーン右横にボールを置くように落ちた。ああ、入っちゃったって感じですよ。130メートルは飛んだかもしれませんね」(同)

 打者として規格外のスケールを見せた一方、必ずしも順風満帆といえる2年半ではなかった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒