著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

遊びの精神が見えぬ天ぷらホームラン

公開日: 更新日:

 大リーグの球場は野放図なもんで、左右対称ですべて同じ規格で造られた球場などひとつもない。ボストンのフェンウェイパークなど上空から見ると、まるでどこかの大臣の口のようにひん曲がっている。打者にしてみれば、右翼より左翼が不利(日本の財務大臣は左翼を嫌うしな、ケッ!)。

 さすが自由の国。自チームに都合のよい球場を造ってなにが悪い? 自分さえ勝ちゃ何をやってもいいのはアメリカの伝統なのだ(米軍を見りゃ分かるだろ、ケッ!)。自由の国に規制は無い(だから銃規制もやらないだろ、ケッ!)。そのうち、外野フェンスは全部取っ払ってトウモロコシ畑にして、選手はみんな幽霊のようにトウモロコシの畑から登場するなんて、遊びまくる球場も現れたりするかもしれん。

 日本の球場にゃそういう遊びの精神が無い。中には自軍の選手に過酷を強いる球場さえある。どことは言わんが西武プリンスドーム! 丘陵地を掘り返したパラボラ構造なうえ、後から雨対策の屋根をかぶせたもんで、夏は灼熱の鍋底で揚げられて、みな天ぷら状態となる。試合後にゃバックネット裏、100段を超える階段を上らねば帰れぬ死の行軍付き(戦時中の日本軍と見紛うだろ、ケッ!)。

 こんなトンデモ球場で毎年特大ホームランをかっ飛ばす中村剛也は規格をはみ出している。空調のきいた狭いドームで天ぷらホームラン打ってよがってるソフトバンクの打者に爪のあかでも煎じて飲ましてやろうかい。

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