身体検査で買い叩きか 岩隈「ドジャース入り破談」の真相

公開日: 更新日:

 メジャーでは通常、契約内容を煮詰め、合意に至ってから、最終的な健康診断を行う。ベテランは形式的な健康診断だったり、健康診断そのものが免除されたりするケースも中にはある。肩や肘を手術した病み上がりの投手ならともかく、岩隈は8月にノーヒットノーランをやったばかり。背筋痛で出遅れたくらいで、身体検査に引っ掛かるのか。

「岩隈がもともと、肩や肘に問題を抱えていたのは事実です。07年に右肘の手術をしたし、マリナーズ入りしてしばらく先発できなかったのはルーズショルダーが原因といわれている。肩回りの筋肉を鍛えたことで不安は解消されたといわれていますけど、ドジャースは補強部門を仕切るフリードマン編成担当副社長とザイディGMが独自の手法で選手をシビアに評価しています。岩隈に何らかの傷が見つかったのは間違いないでしょう。傷を理由に改めて岩隈を買い叩こうとしたドジャース側と、なんとか3年55億円に近い条件で契約をまとめたい代理人側の交渉が折り合わなかったのですよ」(前出の関係者)

 メディカルチェックで異常が見つかっても年俸を下げるなど条件を見直して契約に至る場合もある。岩隈のドジャース入団の望みが完全に断たれたわけではないが、複数の米メディアは17日(日本時間18日)、「今季の所属球団に優先的に交渉権が与えられるクオリファイング・オファーを蹴っただけに、イワクマを獲得すれば、来年のドラフト1巡目指名権を失うため、故障リスクの高いベテラン投手と再交渉する可能性は低い」と報じている。

 どの程度の「傷」かはともかく、再びFA市場に出た岩隈には「身体検査で交渉がまとまらなかった右腕」という形容詞がつきまとう。そのダメージは計り知れない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴