モンゴル勢の怒り増幅 稀勢の里を病院送りにした“真犯人”

公開日: 更新日:

 貴乃花親方がつい、うっかり、白鵬が戻っていないことに気付かなかっただけなら笑い話で済むかもしれない。しかし、どうやら、そうではなかったらしい。くだんの親方がこう言うのだ。

「なんでも巡業中のバスでは貴乃花親方の座る席が決まっているそうだが、あるとき、その席に白鵬がデンと座って、ふんぞり返っていたらしい。それが貴乃花親方の逆鱗に触れたというんだな。その意趣返しじゃないかともっぱらさ。白鵬が置き去りにされたときも、貴乃花親方はまだ戻ってこないのを知りつつ、運転手に出発するよう指示したそうだからね。この事件以来、白鵬の気持ちは完全に貴乃花親方から離れ、いまや犬猿の仲だっていうよ」

 白鵬は優勝37回の記録を持ち、横綱として現役力士の頂点に位置すると同時に、いわばモンゴル勢のボスだ。本人はもちろん、日馬富士鶴竜の両横綱をはじめとするモンゴル勢にとって「置いてけぼり事件」は屈辱以外の何物でもなかったに違いない。このときの一件をきっかけに、執拗な日本人横綱待望論でくすぶっていたモンゴル勢の怒りは倍増、矛先は稀勢の里ひとりに集中するようになったともいわれる。

 そんなモンゴル勢を向こうに回して春場所を制した稀勢の里はあっぱれというしかないが、今後も貴乃花親方のおかげで怒りが増幅したモンゴル勢を相手に戦っていかなければならないのだから大変だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性