出稽古嫌いの稀勢の里 2日連続で“他流試合”に励んだ狙い

公開日: 更新日:

 横綱稀勢の里(30)といえば、出稽古をしないことで有名。出稽古先でなれ合い、八百長相撲に誘われることを危惧した先代親方(故・鳴戸親方=元横綱・隆の里)の教えともいわれるが、たまに外に出ても佐渡ケ嶽部屋くらい。そこで気心の知れた琴奨菊(33)と汗を流すか、同部屋の弟弟子・高安(27)と稽古をするケースがほとんどだ。

 そんな出無精が2日連続で出稽古をやった。前日に九重部屋で関取衆と稽古をし、昨7日は埼玉の追手風部屋へ。幕内大栄翔(23)相手に、15番取って14勝1敗だった。

「(左上腕の)痛みはない。(夏場所まで)まだ1週間あるので、また良くなっていくと思う」

 稽古後の本人はこう言って納得の表情を浮かべたが、本当に左上腕の状態が良ければ、わざわざ稽古のスタンスを変える必要はない。不安を抱えているからこそ“他流試合”で自らを鍛え直すと同時に、状態がいいということをあえて外にアピールする必要があるのではないか。結果としてライバルたちへの無言の圧力につながるからだ。

 8、9日は二所ノ関一門の連合稽古に参加する予定。「できれば上位陣とやりたい」と言うのも、そんな狙いがあるとすれば納得だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発