著者のコラム一覧
井箟重慶オリックス元球団代表

1935年、岐阜県出身。上智大学外国語学部卒。59年、丸善石油入社。77年、米国丸善石油(現米国コスモ石油)に出向し、88年、副社長で退社。89年、オリックスの球団幹部一般公募に応募し、球団常務として入社。90年、球団代表就任。96年、日本一に。2000年、シーズン終了後に辞任。01~02年、球団顧問。07~11年、スペシャルアドバイザー。02年から関西国際大学教授を務め、現在は名誉教授。

210安打達成した94年 イチロー極秘契約更改交渉の中身

公開日: 更新日:

 イチローから電話があったのは、深夜0時を回っていた。人はほとんど歩いていない。駐車場で合流、雑談をしながらマンションに向かっていると、向かいから中年のご婦人が歩いてくる。その女性とすれ違う瞬間だった。

「あれ! イチローさんですよね!」

 ご婦人がこう言って目を白黒させたから、こちらが驚いた。声を上げたのが若者とか、場所が球場の近くなら野球ファンかもしれないから、私服姿のイチローに目が留まっても不思議ではない。

 しかし、ごくフツーの中年女性が深夜の0時すぎに、駅前の道端で出くわしただけで、イチローをそれと認めたのだ。国民的スターとなった現在ならともかく、その人気は凄まじいものがあると改めて感じながら自宅マンションへ向かった。

 玄関のドアを開けると、牛脂の焦げた甘い芳醇な香りが鼻をついた。深夜とはいえ、育ち盛りの野球選手だし、腹もへっているだろう。たまたま冷蔵庫に肉があったので、女房がステーキとサラダ、それに白飯を用意した。


 イチローはサラダには一切、手を付けなかった。彼は当初、野菜が苦手だった。しかし、ステーキと白飯は残さず、ペロリと平らげた。腹が膨れた頃合いを見計らって、わたしは年俸の話を切り出した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    新木優子と結婚した中島裕翔は大正解! 吉田羊との“合鍵愛”報道から10年目…

  3. 3

    二軍で塩漬け、移籍も厳しい…阪神・梅野隆太郎に残された“代打の神様”への道

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希またも“自己中発言”で捕手批判? 露呈した「人間性の問題」は制球難より深刻

  5. 5

    連続出塁記録に黄信号…ドジャース大谷翔平の本拠地6連戦が“鬼門”になるワケ

  1. 6

    阪神・藤川監督に「裸の王様」の懸念 選手&スタッフを驚愕させた「コーチいびり」

  2. 7

    中島裕翔に新木優子と熱愛報道 ファンから囁かれるHey! Say! JUMP脱退の背景と“問題児”の過去

  3. 8

    広瀬すず 映画賞受賞ラッシュでも残された大仕事「大河ドラマ出演」への“唯一のネック”

  4. 9

    完全復活を遂げた吉田羊と"7連泊愛"中島裕翔の明暗…恋路を阻んだ"大物"による8年前の追放劇

  5. 10

    トランプ大統領に「認知能力低下」説が急浮上 タガが外れた暴言連発で“身内”MAGA派からも正気を疑う声