弟弟子との稽古に上機嫌…横綱稀勢の里に“危うい兆候”

公開日: 更新日:

 このままでは先場所の二の舞いとなりかねない。

 3日、31歳の誕生日を迎えた横綱稀勢の里。この日は田子ノ浦部屋で弟弟子の大関高安と稽古を行い、「久しぶりに手応えがあった」と顔をほころばせた。稽古序盤は痛めている左腕をうまく使えなかったが、後半に挽回。前日2日を休養日に充てたこともあり、「だいぶ良くなった」と上機嫌だった。

 しかし、それこそ危険な兆候だ。先月27、28、29日は高安と稽古し、この時は特に問題はなかった。それが一門連合稽古となるや、勝手が違った。嘉風に30日、1日と連日翻弄され、揚げ句、稽古中に転倒して左腕を土俵に強打してしまったのだ。

 その影響か、2日は稽古を休み、この日は高安相手に稽古を再開。好調だ何だといっても、しょせん弟弟子が相手の時の話だ。

「兄弟子の横綱がケガをしていれば、高安はどうしたって稽古で気遣う。そこが他の部屋の力士とは違うところです。部屋が異なればケガをしていようがいまいが、横綱相手に全力を尽くさないのは失礼極まる行為。嘉風だって、稀勢の里相手に手加減する余裕なんてない。同じ一門といっても、部屋が違えばそんなもの。土俵に上がれば、食うか食われるかの世界ですからね」(ある親方)

 それでも復帰を急ぐ稀勢の里は、わらにもすがりたい気持ちなのか、弟弟子相手の相撲で自己満足しようとしている。本場所が始まったら、「休養日」などない。その時に後悔しなければいいが……。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」