大会新連発 広陵・中村奨成はプロでも清原を超えられるか

公開日: 更新日:

 仮にスイングに問題があるなら修正すれば済む話だが、中村の選球眼に関してクビをひねるのは、在阪球団のあるスカウトだ。

「甲子園での中村はボールの見極めが甘いように見えたのです。高めのボール球だったり、ワンバウンドする変化球にバットが出てしまう傾向があった。高校時代の松井や清原は、間違ってもベースの手前でワンバウンドするような変化球に手を出したりはしませんでしたからね。やっかいなのは、選球眼は天性の部分が大きいこと。パワーやボールを正確にとらえる技術は、プロに入ってからのトレーニングや練習次第でアップしますけど、肩の強さや足の速さ、ボールの見極めはなかなかねぇ……」

 各都道府県を勝ち上がってきたとはいえ、甲子園で戦った相手は高校生だ。おまけに今大会は、特に「投手が不作」といわれた。昨年の37本を大幅に上回るどころか、大会記録だった2006年の60本を塗り替える68本もの本塁打が飛び出したのも、投手のレベルと無関係ではないだろう。

 しかも、中村が次に勝負するステージは大学と社会人を飛び越えてプロだ。投手のレベルは高校生と段違い。いくら素質はケタ違いでも、高校時代の清原や松井になかった“弱点”を抱えた高校生が、いきなりこの日の「悔しさ」を晴らせる保証はどこにもない。ましてプロ1年目から清原同様に活躍するとみるのは早計だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは