4強はすべて複数投手起用 甲子園“エース依存時代”の終焉

公開日: 更新日:

 夏の甲子園大会で準決勝進出を決めた東海大菅生(西東京)、天理(奈良)、広陵広島)、花咲徳栄(埼玉)の4校には共通点がある。在京球団のスカウトが言う。

「力量の変わらない投手が複数いること。ドラフト1位クラスはいませんが、東海大菅生は西東京大会の時から『140キロ級の投手が5人もいる』と話題になった。圧倒的な打力を持ちながら、清宮率いる早実が予選で東海大菅生に敗れたのも、計算できる投手が2年生の雪山ひとりだったことが大きい。甲子園に出るのも、出場して勝ち進むのも、複数の投手を揃えるのが条件。練習環境の向上、道具の進化で打力が上がってきた今は、絶対的なエースにオンブにダッコという時代ではなくなった」

斎藤佑樹は7試合で948球

 この日、仙台育英(宮城)を10―4で下した広陵もそうだ。3試合連続を含む4本塁打を放ち、一躍、今秋ドラフトの目玉候補に浮上した超高校級捕手の中村奨成ばかりが注目されるものの、この日も山本、平元、森と3投手をつなぎ、九回途中から再び山本を登板させる延べ4投手の継投で仙台育英打線の反撃を断った。プロ注目左腕・背番号1の平元はここまでの全4試合に登板しながら、投球回数は19回3分の2にとどまっている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋