巨人は謝罪で落着も 沢村の施術ミスはメジャーなら即訴訟

公開日: 更新日:

「米球界ではちょっと考えられませんね」

 メジャーリーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。

 右肩のコンディション不良を理由に二軍調整中の巨人沢村拓一(29)について、鹿取GMが球団トレーナーによる施術ミスがあった可能性が高いと認めた一件だ。

 沢村は今春キャンプ中の2月25日に右肩の張りを感じ、同27日にトレーナーからはり治療を受けた。だが、その後も長期間にわたって症状が改善されないため、球団が調査した結果、複数の医師から、「長胸神経麻痺」との診断を受けたという。原因ははり治療で、前鋸筋の機能障害を引き起こした可能性が考えられるとの所見が出されたことで、球団の石井社長、鹿取GM、当該トレーナーが今月9日になって沢村に謝罪。沢村本人がこれを受け入れたというのだが……。

■選手が肉離れでもクビが飛ぶ

「メジャーだったら、すぐに訴訟問題に発展する事案でしょう」と、冒頭の友成氏がこう言うのだ。

「最近では2013年のA・ロドリゲスの例があります。股関節を痛めたロドリゲスが所属するヤンキースのチームドクターであるクリス・アーメッド医師の指示でMRI(磁気共鳴画像)検査を受けた。ロドリゲスは、検査で悪い影が写っていたにもかかわらず、それを伝えなかった結果、故障者リスト入りが長引いたと主張、チームドクターと彼が所属する病院を告訴したのです。結局、訴えを取り下げることになったものの、15年にはオリオールズのライモルド外野手も首の手術後のリハビリスケジュールに問題があったと、同じようにチームドクターと所属病院を相手に訴訟を起こしています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較