CS初戦でベイを完封 広島・薮田和樹を開眼させた母の献身

公開日: 更新日:

「制球が課題でしたが、今季は制球を乱して降板したとしても、次の登板でしっかり修正できていた。球に力があるのでストライクを置きにいったり、ストライクゾーンの四隅を狙いすぎなくとも、ファウルでカウントを稼げるようになったことが大きいと思う」

■母がオーナーに直接売り込み

 薮田の今があるのは、女手ひとつで育ててくれた母・昌美さんのおかげだろう。幼少期に両親が離婚。昌美さんは地元の広島でタクシー運転手をしながら、一家を切り盛りした。広島の球団関係者が言う。

「薮田が亜大時代のこと。お母さんが業務中にウチの松田オーナーを客として乗せたことがあるそうです。すぐにオーナーだと気づいたお母さんは、『息子が東京の亜細亜大学でピッチャーをやっているんです。速いボールを投げます。ぜひお願いします!』と売り込んだ。これもなにかの縁だと思ったオーナーが『一度、亜細亜へ行って見てこい』とスカウトに指令。結果的にこの売り込みがプロへの道を開くことになったそうです」

 大学時代は右ヒジの疲労骨折もあり、大学3年でようやく公式戦デビューするも、登板はわずか2試合だった。そんな投手を14年ドラフトで2位指名する広島に、見る目があったというしかない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後